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日々に出会った美を追求していく!

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茂木健一郎のニューロダイバーシティ論は、the culture codeのエビデンスである!

スーパーで働いていると、人材不足が急速に進んでいるのを、目の当たりにする。募集しても、最近は、いい人があつまってこない。仕事ができると、協調性が欠落していたり、逆もまた真なりだ。
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人口動態図を見ても、少子高齢化の問題は顕著で、労働者の人口が減ってきていて、働き口が増えるとなれば、この職場でない何かを提供できるようにしなければ、定着してもらえず、店はずっと生産性に苦労するようになる。他に行き場のない人が、残っていく負のスパイラルに陥ってしまうのだ。従業員に対するマーケティングを、最近まで、大分おろそかにしていた現実がある。

いい人材は、海外から出稼ぎにきている人であったり、在日の人であると、外れは、会社の資産を持ち逃げ等あるが、当たりの場合は、一所懸命に働いてくれる。日本人が衰退したと言われていて、意味は違うかもしれないが、日本人の労働力が落ちているのは、現場で顕著になっている一例であろう。

スーパーの現場は、従業員がスクリーミングされずにくるものだから、小学校で活躍できるガキ大将のようなチーフ、店長や、怖くて恐れられているけど親しみももたれている先生のようなタイプが、うまく現場を治められる。多様性というより、ちょっとヤクザな雰囲気の方がいいのではと考えられてきたスーパーのマネージメントも、法律が変わってきたことで、続々と、パワハラで降格の懲戒処分がくだされ、私は、どうすれば良いのか、頭の中がモヤモヤとブレインフォグになってしまう。

この度、日本一腹が黒い、世紀の脱税男こと茂木健一郎が「普通をずらして生きる ニューロダイバーシティ入門」を出版したという。税金で儲けた額の半分をとられるなんてやってられないという気になるのもわかるけど、あまりよくない印象を受けていたけど、デビュー作の『脳と仮想』を読んで驚嘆したので、薦めているこの本を読んでみた。

生成AIの時代になって、人間の個性って何だ? となってきていて、集合知の研究をしているらしい。茂木健一郎は横文字を多用して頭のいい振りをしているが、実際は、脳漫談家なのか? と疑問を呈する人もいるけど、ここでも、コレクティブ・インテリジェンスという言葉を用いて、アリでも、鳥でも人でも、生命というものは、みんな集合のなかにあることではじめて個性を発揮する旨を説明している。

そのメカニズムを探る上で、集団のパフォーマンスが最大限発揮できる条件は、多様性だと科学的につきとめたとくる。海外の研究では男女比が50:50の集団こそ、いちばんパフォーマンスが上がるということが実験でわかっているそうだ。

そしてもう一つの要件が、社会的感受性。お互いに分かり合おうとする感覚があればあるほど、チームや組織のパフォーマンスが向上する。よって、ジェンダー、年代、考え方など、さまざまな「ちがい」をもった人が集まった環境は、とっても可能性に満ちていると結論づけている。彼は、よくマスメディアに登場するから、いつもバイアスを過度に受けた上での発言だと思っているけど、多様性と社会的感受性が、チーム作りにおいて必要なキーワードになるというのは納得だ。

これは、MBA経営理論で有名なダニエル・コイル著の『the culture code 最強チームをつくる方法』の科学的説明書と考えて読むとしっくりくる。この最強チームをつくる方法によると、チームを成果を決めるのは、実はちょっとしたしぐさや態度であるという。本書では冒頭にこんな実験をしている。

4人のチームをつくり、①乾麺20本、②セロテープ90㎝、③糸90cm、④マシュマロ1個を使って、できるだけ高い構造物をてっぺんにマシュマロを置く実験をしてみた。MBA現役生チームから幼稚園児チームまで、さまざまな人達が参加した。

結果は幼稚園チームの方がMBAチームより高かったという。互いに分け隔てなく協力する環境の方が生産性が高まるということを極端な事例をもとに説明している。

本書を要約すると、
1.安心、安全な環境を作る。そのために1.つながりを重要視する。2.弱さを見せる
安心で安全な環境があれば、1.意見が積極的に出てきて創造性が上がる、2.チームの育成につながる、3.悪い知らせにも即対応できる。
チーム間の繋がりを重視することで安心感を作れる。例として自社と雇用者の名前が書かれたTシャツを配ると辞職率が下がるなどなど……

スーパーの仕事でも言えることで、性格に癖がある、協調性がないなどの人達にほとほと手を焼いている店長やチーフは、枚挙にいとまがないほどだ。目に見える能力ではなく、目に見えない能力が大切であるということは、いつの世も変わりない。

でも、ついてこれない協調性もない異端者は、いったいどうすればいいのだろう!腐ったリンゴを取り除け!メンバー選定は慎重に!といっても簡単に首にできない日本において、社会契約論の違いも考えさせられる。多様性のパラドックスとでも言えばいいのか!

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カテゴリ
阪神タイガース・プロ野球・スポーツ