堀江貴文と金正恩の2人に共通しているのは、自己顕示欲である。普通のことでは満足できないというか、普通のことでは、存在意義を抹殺されて、忘れ去られてしまう存在になるからだ。堀江は、社会的意義を失い、金正恩は暗殺されて、存在自体を消されてしまう。
核攻撃を辞さないという姿勢こそ、キム一族を守るものであり、核を手放せば、ロシアのロマノフ王朝のごとく、すぐにでも滅ぼされてしまうだろう。清朝最後の始皇帝である溥儀のように、歴史上では、国がマフィアのような一家が乗っ取る例はあったけれど、いずれも滅ぼされている。
しかし、現代は、小さい国なら、まるごと焼野原にできる核兵器を手にしたことから、武力の均衡で、大きな世界大戦にならずに済んでいるだけで、局地戦争のような形で勃発しているに過ぎないのだ。ウクライナだって、核兵器を持っていれば、ロシアだって安易に侵略をすることなんてできなかったのは間違いない。やはり、力のないものは舐められるのは、個人間でも国家間でも変わらない。
武士道とは、自尊心、自己責任、自己犠牲の3つが求められる。彼らは、自尊心の塊である。最も大切な美徳である自己犠牲は、まるでない。死ぬのを最も国で恐れている2人であることも共通しているだろう。周りを気にしなくなると、豚になるのもそっくりだ。
堀江が宇宙開発で飛ばしているというのも、宇宙の軌道に突入できるようになれば、出資している会社は、億ではなく兆のレベルになると興奮しているが、それほどになれば、国家主導で、宇宙開発に乗り出せば、民間など、その下請けに過ぎなくなるのではないか? ロビイング活動としての身を挺した行動は評価できるけれど、それが北朝鮮のロケットマンと意図が同じであることをどうしても疑ってしまうのだ。
和牛マフィアという事業を立ち上げ、和牛にこだわる理由は、これで和牛ブランドを確立できれば、それぞれの国の国家主席と懇意になれると呟いた。堀江貴文は、やはり田舎者のジュリアンソレルであり、自己の承認欲求が過剰であり、本来的に、自己中心的な人物である。YOUTUBEでは、小4病という話をしていたけれど、とても理に適っていると納得した。
ここから彼の金正恩崇拝のコメントを掲載しよう。同類相哀れむとはよくいったものだ。
堀江貴文「北朝鮮を馬鹿にしすぎだな。日本が技術的優位で北朝鮮はすげー下に思ってるのがウンコ。そして自分は日本人ってだけで優位だと思ってる低能力者。北朝鮮にも沢山頭いいやついる。そして金正恩は賢いよかなり。リーダーシップ込みだと正直岸田さんより優位かも。」
この言葉は、日本から拉致されて被害者がいることへの配慮がまるでない。本人は正直に話しているつもりかもしれないが、金正恩が、実の兄まで殺していること、公開処刑を認めていることなど、まったく意に介さず、賢いなどと、情報を自分に都合よくもってくる我田引水があらわなのは、かえって、堀江が無知蒙昧であることを証明しているようなものだ。彼を称賛している日本人が多いというのは、日本人の民意が下がり、衰退の一途をたどっていることと同義である。
もし北朝鮮国民であれば、堀江は、本心を一言も話すことができない。すぐに監禁されてしまうことに、彼は気づく頭もないのだろう。彼は、独裁者を、ことごとく称賛する。親近感があるのが丸見えだ。私がせっかくの金儲けの才能を、自己顕示欲のためにロケットを飛ばすのではなく、山中伸弥教授の細胞研究のために投資すればよいのに。ノーベル賞学者が頭を下げてまで、話にきていることに真剣に応えてあげれば、本当に偉人になれるのに残念だ。
でもロケットが飛ぶところを、生きているうちに見てみたいのは事実だ。昔、ゲームでテトリスをクリアすると、あの垂直に飛び上がるロケットに、夢や憧れがあったのは、私も変わらないのだから……