nyoraikunのブログ

日々に出会った美を追求していく!

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ツヴァイ 婚活3人目

 ツヴァイ婚活三人目という題は正確には間違えている。三人目は婚活アプリYOUBRIDEで会った女だからである。スタッフに携帯で撮ってもらった写真を観て、会おうと思ってくれたというから、ツヴァイの女遍歴に数えてもいいだろう。夏川りみ似の目がクリクリと可愛い女性で、岡山出身で、二十歳の頃、上京してきて、生活の資を得るのに、介護の仕事、飲み屋の仕事、現在は、百貨店のお菓子販売の仕事をしている。千葉で姉と暮らしていたが、仕事の関係で大田区に出てきて一年になる。自宅には、チワワを三匹飼っていたが、1匹だけが生き残っているそうだ。多くの男性と付き合ってきたが結婚までいくことはなかったそうである。二十歳の頃に決めておけば良かったと口にする。

 新宿西口ルノワールで話した後、代々木公園を歩きたいと言い出したが、実際歩き始めて、カラオケでもして帰ろうということになった。カラオケボックスでは、彼女は浜崎あゆみの『青い空を共にいこうよ』を歌った。歌は上手いし慣れているなぁと思った。尾崎豊の『I LOVE YOU』を私が歌い終わると、うつむいて首を傾げていた。

 ドアを出ると続いている相手はいるの? ときつい調子で聞いてくる。これは脈有りだと思うだろう? ドライブデートは前の彼女としたことがあるかと聞かれたが、ライブデートと間違えて、ミルコとか、ジャンヌダルクとかのライブデートが流行っているらしいねと応えると、ドライブだよとなって笑っていた。いい感じだろう? 今度、ドライブに誘ってねと言われて、別れてすぐ、LINEがきた。

好意的な内容だったけれど、何度かやりとりしていくうちに、音信不通となる。婚活はいつ切られるかわからない世界だ。彼女の一つの言葉を覚えている。

「ずっとこっちじゃなくて、岡山に帰るのも選択肢の一つだよね」

結婚となると、相性だけではなく、人生そのものが変わるぐらいの重さがあるのかもしれない。そうだ! 彼女が岡山に帰省しているうちに送ったメールが最後になったのだもの。気持ちを切り替えて、また次の女に会おう!

ツヴァイ 婚活2人目

3月2日(土)

 2人目はツヴァイ出会いのセッティングサービスで、清泉女子大学のIさんとお話をする。2ヶ月で2人というのは、残念だけど、会う前はどきどきするし、期待が少しは湧いてくる。30分向かい合ってしゃべるということだが、途中から話すことが無くなり、沈黙が覆ってくると、私は万事窮すで、女子大出で、お嬢さんだと思っていたけど、案外庶民派だねと言わなくてもいいことを口にした。それで、彼女の心は、ほぼ閉ざされたのだった。

 その前から異変を感じていた。入ってくる時に、私の顔すら見ようとしないのだから……彼女の好きな宝塚の話題に熱が入ればどうなっていたというものでもないだろう。立ち上がって、本日はありがとうございますと挨拶しても、チラ見して通りすぎるだけだった。きっとどんなイケメンが相手をしても、和泉さんは、喜んで次に会う約束をしなかったに違いない。

 中小企業に就職してから、処理しきれないほどの仕事があって、休みをとることもままならないようだ。京都や奈良に行くことが多いというのも、出来れば海外に行ければいいけど、そんな休みがとれるわけがないということだった。

 私が中小企業で働いていた時は、休みがほとんどとれずにいた。忙しさがある程度を超えると、恋愛感情の泉は枯れてくるもので、どんな綺麗な人を見ても、愛情そのものが湧いてこないんだ。忙しさは恋愛の大敵だね。この類いの話をするたびに、彼女の心はちょっとばかり開いてくるようだった。連絡先は教えてくれなかった。

 ツヴァイ池袋店の入口で、ちょっと、スタッフに相談したいからと話すと、泣きそうな顔をして、二度ありがとうございましたと口にして帰っていった。婚活する女性、それも長引いている女性には、男性以上の売れ残り感があるのだろうか。何か普段生活する上で見ることのない鬱屈した心模様が透けて見えるようだ。

 掲載している写真を変更しようとスタッフがスマホで私の写真を何枚も撮って、そのうちの2枚、立ち姿、座った姿をアップさせることになった。この2枚の写真が1人の女性と会うことにつながる。

ツヴァイ婚活一人目! 

 38歳になる3ヶ月前の12月に結婚相談所に登録をした。34歳で婚活パーティーなるものを経験したが、10回ぐらい参加して一度だけカップルになっただけであった。その女性とも翌日から音信不通である。免許証1枚で誰もが参加できるとあって、気軽さはあるが、女性を無料にして、男性からお金をとろうとするビジネスモデルに嫌気がさして長くは続かなかった。プロフィールカードだけを交換して話をするだけで、一体私の相手の何がわかるだろう。
 職場私生活、で出会いを求めても難しい。職場では上司の顔色ばかりをうかがって仕事をしていて睨まれることを恐れる心が強いし、根っから皆に話しかけて、明るいキャラクターではないから、私が意中の女性に声を掛けると不自然極まりないのだ。
 大学生の頃、近くのスポーツジムのインストラクターが、女にモテたい? 付き合いたい? と聞いてきたことがあった。私はうなずくと、みんなにしっかりコミュニケーションをとって仲良くなることが大事だよと、政治的手腕に似た手管を教えてきたことがあった。私は口下手なのかもしれないが、人と接する時の自然さが欠けている。
 年齢からしても時短を求めて登録したツヴァイで、私の婚活市場での価値をハッキリと突きつけられることになった。
紹介書にある女性ほとんどにコンタクトを申し込んだ。現在2019年5月16日(木)で紹介人数113人のうち、申し込んだのは112人、(ごめん! 1人の容姿は萌えるというより畏怖を抱くほどだった。金剛力士像を前にした時に似た気持ちになるので、申し込まなかった)のうち、会えたのは、5人である。1人はコンタクトを承認したにも関わらず、会うと言っておきながら、返事がこなくなり自然消滅だ。あれで公立の中学校の教壇に担任として立って教えているのだから恐ろしい。

 一人目は共立女子中から大学まで付属で進学した女性だった。新宿西口近くのルノアールに誘って、店内に入ると客が数人並んでいた。それだけで不機嫌そうに首をかしげている。席につく際に、私が男性がそっちの方が良かったかなと聞くと、いいよっと周りが目を向けるぐらい苛々を露わにした。何故、私に会いにきたのだろう?

彼女は、幼少期から一年に2回はまとまった休みを利用して海外旅行をしていたらしい。そういう家庭を望んでいるのが話しているうちにわかってきた。父親が言うところには、イギリス人は舌がないというとおり食事はまずくてしょうがなかったそうだ。行き交う人達の顔がみんな偉そうで、かつて5大陸を支配した国民だからというのもあるのだろうかね。イギリスには行ったことあるの? こういう質問には、頬をほころばせて面白いねと相槌を打ってくる。エンパイアステートビルの入口にあるクリスマスツリーの点灯は、12月1日に必ずニュースになるね。ウォール街の株価が大暴落をして、大恐慌の中、職を提供してくれてありがとうという想いからエンパイアステートビルの建築に関わった労働者達が皆でお金を出し合い、感謝の気持ちで造ったクリスマスツリーなんだよねという話には、興味深くうなずいている。

 家族構成をみると、両親の年齢が私と同じぐらいなのには驚いた。高度経済成長期、バブル景気の恩恵を受けている両親は子供に好きなことをさせられた。学生の頃、今のように奨学金の問題がマスメディアでクローズアップされることはほとんどなかった。世界史上、これだけ庶民がお金を有し、戦争はいけない軍隊はいらないと戯けたことを叫んで、マイホーム主義を徹底できた時代は珍しいのではないか。それと同じことが忘れられなくて婚活されても、一年間で連続して休めるのは4日あればいい方の私は到底無理な話である。過去の快楽、達成感、充実感が、かえって自分を未来へを向かわせるし、障害にもなるものだ。私は甲子園でレギュラーになるような選手ではないけれど、夏の地方大会予選2回戦でサヨナラヒットを打った快感が忘れられず、いまだに鏡の前で一人でいると、スウィングを始めてしまう。それと同時に、現実に軽い虚しさを覚える。努力して掴んだ喜びも、時が経てば、麻薬のように我を苦しめることがあるものだ。

「行ってくればいいじゃん。俺は一人本を読んでいればいいよ」

この言葉で、すぐ帰りましょうとなった。

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カテゴリ
阪神タイガース・プロ野球・スポーツ