
世界は今、「崩壊」と「希望」の分岐点にいる
ウクライナの特殊部隊がロシアの空軍基地を襲撃し、核兵器を搭載できる戦略爆撃機41機を破壊した――このニュースが世界を駆け巡った瞬間、あなたはどう感じただろうか。
「世界が崩壊へ向かう足音」が、ピタピタと静かに、けれど確かに、日常に迫ってきている。それなのに私たちの“日常”は、どこか無音のまま続いている――まるで夢の中のように。
だが、歴史は「破壊」と「創造」を繰り返してきた。
あなたがいまこの記事を読んでいるのも、絶え間ないイノベーションと、それを駆動する「人間の欲望と祈り」の結果だ。
技術の進化は「人間の願い」から始まる
かつて、人は稲や小麦を植えて、祈りながら収穫を待った。
狩猟採集から定住へ――人類の“安定した生活”への渇望が、「農業革命」を起こした。
- 農業は「生きる力」
- 工業は「動かす力」
- 電気は「つなげる力」
- ITは「考える力」
- AGI(汎用人工知能)は「知性そのもの」
この“技術のリレー”が、文明を、価値観を、あなたの日常を塗り替えてきた。
人類史を変えた24のGPT――そして25番目は「AGI」
農業、家畜化、車輪、鉄器、文字、貨幣…
印刷技術、蒸気機関、電気、内燃機関、インターネット、半導体…
【人類史を変えた代表的なGPT(汎用技術)一覧】
AGI(汎用人工知能/Generative AI)※「25番目のGPT」と呼ばれることが多い
農業(作物栽培)
家畜化(動物の飼いならし)
車輪
鉄の精錬・鉄器
筆記・文字
貨幣
水車
製紙
火薬
羅針盤
印刷技術(グーテンベルクの活版印刷)
時計(機械式時計)
蒸気機関
鉄道
電信
電気
電話
内燃機関
自動車
飛行機
石油化学
半導体(トランジスタ)
コンピュータ
インターネット
これらは**「社会全体の仕組みそのもの」を変える“基幹技術”**だ。
電気が家庭や工場だけでなく都市や文化まで一新したように、
インターネットが「知識・情報」をすべての人に開いたように――。
AGI(汎用人工知能)は、その“ラストピース”になると予想されている。
AGI時代――「人間らしさ」とは何かが再定義される
■ 何が変わる?
- 知的労働や芸術、経営、科学…“考える仕事”もAIで自動化
- 努力=知識やスキルを積み上げる時代は終わる
→ 「どんな問いを立てるか」「自分だけの世界観」が評価される - “自分だけの景色”を見に行く冒険が“努力”の本質になる
- AI活用で「自己実現×社会貢献」が当たり前の世界へ
- 幸福や価値観、倫理そのものが揺さぶられる
■ 新しいビジネス&社会現象
- AGIクリエイター/“問い”コンサルタント
(AIを活かした独自発明・作品・研究の時代) - AGIパーソナルプロデューサー
(“あなた専属”のAIキャリアコーチや創作マネージャー) - 共創型コミュニティ・グローバル共創PJ
- “人間らしさ市場”や“人生ガイド業”
(哲学・幸福・感動・自己表現のサポートが新産業に) - 一人起業・超小規模グローバル企業の大量誕生
「人間の欲望」がAIを使いこなす未来へ
AI(AGI)がどれほど進化しても、その舵を切るのは「人間の欲」だ。
- 権益の拡大
- 成功や名誉への上昇志向
- “いい景色を見たい”という飽くなき自己実現
技術史とは、**「欲望×発明」**の繰り返しだ。
農業も、工業も、ITも、結局は「人間が何を望むか」「どこまで高みを目指すか」が、その発展方向を決めてきた。
三島由紀夫『美しい星』に出てくる“墓碑銘”を少し言い換えると、私たちは――
- 嘘をつく(物語を作り、現実を色づける)
- 花を飾る(喜びも悲しみも「美」で包む)
- 小鳥を飼う(弱きものを愛しつつ支配もする)
- よく遅刻する(時間に不忠実=時間を完全には征服できない)
- そして笑う(虚無や恐怖を笑いで吹き飛ばす)
つまり「崇高さ」と「滑稽さ」を両方抱えた存在――それが人間です。
2.専門家が語る“3つの未来シナリオ”
シナリオ | ざっくりイメージ | 主なカギ |
---|---|---|
① 破局・縮退ルート | 核・AI暴走・気候危機が連鎖し、文明が急ブレーキ | グローバル協調の失敗 |
② 管理された持続ルート | AIや再エネを「道具」として統御し、ゆるやかに安定 | ガバナンスと技術の両立 |
③ 飛躍・トランスヒューマンルート | 人+AIが融合し、病気や労働の多くを克服 | 脳‐機械接続・ゲノム編集 |
現実はこの3つを行き来しながら決まる――というのが大勢の見方です。
3.4つの“共通課題”だけは全シナリオで無視できない
- 巨大リスクの同時管理(核・AI兵器・気候・パンデミック)
- 法制度の“タイムラグ”(技術は速い、ルールは遅い)
- 格差とアイデンティティ(富と情報が一部に集中しやすい)
- 「生きがい」の再設計(AIが仕事を奪うなら、人は何で満たされる?)
4.私たちが目指したい “あるべき未来像”
分野 | 目指す方向 | 具体的な行動例 |
---|---|---|
AI | 道具としての透明AI | ・「緊急停止ボタン」と説明責任を標準装備 |
気候・生態系 | 脱炭素に加え生物多様性クレジットで自然を守る | ・再エネ+生態系保全に投資するファンド拡充 |
社会契約 | 仕事=「貢献+創造+ケア」へ | ・データ配当やベーシックインカムの実証実験 |
文化・精神 | “嘘・花・鳥・遅刻・笑い”を技術に組み込む | ・AI評価にユーモア多様性や物語倫理を採点させる |
5.まとめ:未来は「技術×人間らしさ」のデザインしだい
- 破局か飛躍か――分岐点はこの10〜15年。
- 核心は「技術をどう使うか」を市民レベルで語り続けること。
- 三島の墓碑銘を“更新”しよう――
- 嘘 ⇒ 創造的フィクション
- 花 ⇒ 共感の儀式
- 小鳥 ⇒ ケアと共生
- 遅刻 ⇒ 余白の文化
- 笑い ⇒ レジリエンス
美しい星を守る鍵は、私たち自身の“欲望と祈り”をどうアップデートするか。
テクノロジーはそれを映す鏡――覗き込む勇気と、磨き上げる知恵を持ち続けよう。
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