美術館で出会った、対照的なカップル


展示室で見かけたカップルが印象的だった。
女性は一枚一枚の絵をじっくり見つめ、細部まで味わうように時間をかける。一方、男性はペットボトルの水を飲もうとして係員に止められるなど、どこか「彼女についてきただけ」という空気。
その対比は面白く、特に女性は服装や顔立ちからも独特の感性が漂い、まさに異彩を放っていた。
西洋絵画とキリスト教の距離感





西洋美術を前にして、自分が深いところで共感しきれないのは、やはりキリスト教を理解しきれていないからだろうか。
聖書の物語――キリストの言行録を題材にした作品は多い。その背景を知らなければ、絵の奥にある思想や感情に届きにくいと感じる。



聖者を誘惑する女性の姿
ある作品では、杯を手にした清らかで美しい女性が聖者に身を寄せていた。周囲からそそのかされているような構図。
もし私がその場にいたら、思わず抱きしめてしまいそうになる――それほど、人の煩悩は根深く、恥じるべきではなく、むしろ自然なものだと思わされる。

別の誘惑の構図は月並みだが、その平凡さが逆にまっすぐ心を射抜く。曖昧でつかみどころのない欲望が、絵画という花に姿を変えて咲いているようだった。

清らかな聖母子像と、犬との友情


目を奪われたのは、健康的で清らかな聖母子像。生命力にあふれた表情は「健康は美しい」という真理を体現している。
また、別の作品では、犬と人が共に生きる姿が描かれていた。古の時代から変わらない友情が、温かい感情を呼び起こす。
モネが示す「オンリーワン」の価値




モネの作品は、現代のAIでは到底再現できない独特の感覚に満ちている。
二つの美術館を巡って思ったのは、偉大な芸術とは「ナンバーワン」ではなく「オンリーワン」を描くことなのだということ。
自分だけの視点、自分だけの表現は、自分の才能を信じることからしか始まらない。
ノスタルジーを呼び覚ます雪景色

雪に覆われた街で雪合戦をした幼い頃の記憶が、ある絵を見た瞬間によみがえった。
冷たい空気の匂い、頬に当たる雪のやわらかさ――その感覚までもが鮮やかに蘇る。
描きたいのに描けない女性の美しさ


どうしても手前に描かれた女性の美しさに惹かれてしまう。だが、僕にはキャンバスも、彼女を描く腕もない。
ただ見つめることしかできない、もどかしさが残る。
ピカソの膨大な試行と努力








ピカソは数万点もの作品を描き、その中で才能を研ぎ澄ませていった。
ピカソでさえそれだけの数を必要としたのなら、私には10万点が必要かもしれない。
外国人が描く日本女性の美

外国人画家が描いた日本女性の姿を見て、思わず「うん、その通り」と頷く。
外からの視点が捉える日本の美には、時にハッとする新鮮さがある。
他に好感を持った絵画











































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