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Kさんと赤坂で『ビリーエリオット』を観に行くことにしました。S席14,000円のチケットを2席予約し、赤坂Bizタワーの入り口付近で13時に待ち合わせです。当日は早めに11時30分頃に現地に到着し、いつものようにロケハンを楽しむことにしました。
TBS赤坂ACTシアターの前では、『BILLY ELLIOT』のTシャツを着た女性2人が、劇中のバレエのポーズを真似して楽しそうに写真を撮っていました。彼女たちの無邪気な姿に、ふとKさんの笑顔には見られない純粋な輝きを感じました。過去の婚約解消の経験が、どこか彼女の笑顔に影を落としているのかもしれません。
実は前日に仕事でトラブルがあり、気分が沈んでいました。消費期限が2日前に切れた商品をお客様に買われてしまい、家まで謝りに行くことになったのです。お客様と店長に怒られ、部門長からは嫌味を言われ、心身ともに疲弊してしまいました。そのため、Kさんと会うことが不安で、顔もこわばってしまいました。
赤坂見附駅周辺をぶらぶらしていると、日枝神社の正門が現れました。白い階段が丘の上まで続いており、その光景に少し心が軽くなったように感じました。
Kさんは時間通りに現れ、以前よりも自然な笑顔を見せてくれました。コンビニでお茶を買い、一緒にシアターへ向かいました。道中、私が昨日のトラブルについて話すと、彼女は笑顔で「凹んでいるMちゃんを見るのは初めて」と、少し嬉しそうにしていました。
シアターは満席に近く、TBS主催ということもあり、コロナ対策としてマスクの着用が厳しく求められていました。劇中では、バレリーナを夢見る少年と、それを支える貧しい父親の姿に共感しました。少年が一人で階段を上っていくラストシーンには、私自身の孤独な夢追いの日々が重なり、胸に迫るものがありました。
夕食は赤坂見附駅そばの比内鶏専門店「ざんまい」で取ることにしました。シアターから10分ほど歩いて、うっすらと汗をかきながら到着しました。
観劇後、私たちは「ざんまい」で夕食を楽しみました。Kさんはバレエ教師と少年が別れるシーンで泣いてしまったと言い、私も同じシーンで感情が高ぶりました。
食事中、Kさんは以前の彼氏との関係について語り出しました。彼女は結婚に対して不安を抱えており、以前の彼氏との生活と私との将来を何度も比べてしまうようです。彼女が以前の彼氏を思い出すたびに、私は彼女にとって自分がどれだけの存在なのか、考えずにはいられませんでした。