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劇団四季ミュージカル『ふたりのロッテ』の魅力と感想



劇団四季のミュージカル『二人のロッテ』は、瓜二つの双子の姉妹、ロッテとルイーゼが夏休みの林間学校で再会し、二人が実の姉妹であることを知る物語です。物語は、双子が再び家族として一緒に暮らすため、それぞれの親と入れ替わるところから始まります。このミュージカルは、双子が繰り広げる軽妙で洒脱な会話が観客を笑わせ、特にコメディーの要素が際立っているのが特徴です。

ロッテとルイーゼは見た目こそ同じですが、その性格は対照的です。ルイーゼは活発でお転婆、ロッテはおしとやかで内気。この性格の違いを、二人の振る舞いを通して見事に表現しています。特に、ルイーゼがロッテになりすまして母親と暮らす場面では、料理がうまくいかず、読書に失敗するなど、ルイーゼらしさが垣間見える瞬間が多々ありました。いじめっ子をやっつけるシーンでは、ルイーゼのたくましさが際立ち、彼女のキャラクターがしっかりと描かれています。

一方、ロッテが父親と一緒に暮らす場面では、彼女の優雅さが強調されます。父親のオーケストラの作曲家であるパルフィーの裕福な家でピアノを弾くシーンでは、その音色がしばらく劇場に響き渡り、ロッテの繊細さが感じられます。特に、父親がイレーネという若い美女との結婚話をロッテに持ちかけた際、ルイーゼであればその場で大声を上げて受け入れるかもしれませんが、ロッテはその場を後にし、倒れて寝込んでしまう。このシーンは、ロッテの内面的な繊細さをリアルに描いています

このミュージカルは、家族の絆をテーマにしており、双子の純真さが両親の仲を取り持つところに、この物語の核心があります。私自身、高校時代の野球部の友人たちのことを思い出しながら観劇しました。家庭環境に問題を抱える子供たちが、非行に走ることなく、スポーツによって救われていた姿が重なり、涙腺が緩むというよりも、純粋に喜びを感じました。

このように、『二人のロッテ』は家族全員で楽しめるミュージカルであり、子供から大人まで心温まる物語を提供してくれます。劇団四季の作品らしい、洗練された演出と巧みな演技が光るこの作品を、ぜひ多くの方に観ていただきたいと思います。






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