もうすぐ4ヶ月…！絵里さんとのメールのやり取りも、早いものでこんなに続いている。最初は軽い気持ちで始めた婚活だったけれど、こんなにも長く続くとは思わなかった。
絵里さんのメール
「転職先の施設長がストーカーしてたって話、本当です。恫喝とか色々やってたみたいで、こっちも長いこと嫌がらせ受けてたんですよ。逮捕のニュースが出たときは、みんな大喜びでしたね。」
私のメール
「従業員の方がそんなことするなんて、びっくりです。猫ババでも初犯ならそんなもんなんですかね。」
絵里さんのメール
「落ち込んだ時って、つい暗いものを読みたくなるんですよね。アゴタ・クリストフの『悪童日記』が凄く好きでした。あと、岩井志麻子のホラー小説も。投資はもう証券会社に任せっぱなしです。プロに任せるのが確実かなって思ってます。」
私のメール
「こんばんは！
その施設長さん、転職先でもやっぱり問題行動があったんですね。逮捕されて本当に良かったですよね。レジの女性の笑顔を勘違いしてストーカーになるなんて話も時々聞きますけど、恫喝なんて、相当な恨みがあったんでしょうか？
岩井志麻子のホラー小説、私も興味があります。あの独特な雰囲気が、人間の本質を鋭く描いていて、何か引き込まれるものがありますよね。映画化された『悪童日記』、私も気になっていたので、ぜひ読んでみたいと思います。」
「私も最近、お金のことをもっと真剣に考えなきゃなって思って、休日に投資の本を読んでいます。日本は長いことデフレが続いているから、銀行に預けていても損しないと考えてましたが、やっぱりリスクの無い投資はないですよね。プロに任せるのが安心です。」
絵里さんのメール
「恋愛感情じゃなくて、完全に恨みですね。辞めた後、その人の奥さんが働いていた施設に就職したんですけど、言動がおかしくなってて、施設長に注意されたみたいで。それで逆恨みして嫌がらせを始めたんでしょうね。逮捕された後に離婚もしたみたいです。
私、農村ホラーが好きなんです。田舎の人たちの冷たさとか、実際に感じることもあるからかもしれませんね。『悪童日記』の映画版は、ちょっと美化されすぎてて不満でしたけど。
保険も、何かあったときに本当に役立つんですよね。父が病気のときに、保険のおかげで金銭的に助かりました。何もないと保険や投資の重要性が分からないかもしれませんけどね。」
私のメール
「お疲れ様です。
職場では、体調不良で休む人が出るたびにシフトが大変になります。コロナの影響もあって、簡単に出勤させるわけにもいかないし、同じ状況がどこでもあるんでしょうね。福祉関係の職員にも、そんなに問題のある人がいるなんて驚きです。病気や狂気の問題って、医療施設に入っても治療が難しいことが多いですよね。
農村ホラー、私も好きです。人間の無意識の冷たさが農村を舞台にすると一層際立つ感じがしますね。
最近、会社の組合で休業保障制度が導入されるということで募集があったんですが、ほとんどの人が入らなかったみたいです。1万人に1人の確率でしか適用されない計算で、私も加入しませんでした。健康を失った後では遅いと分かっていても、難しい問題です。絵里さんは保険に入ってますか？」
