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映画『AIR』が描くアメリカンドリームとフロンティアスピリット

映画『AIR』は、ランニングシューズの会社として知られていたNIKEが、どのようにしてマイケル・ジョーダンにシューズを履いてもらい、一躍業界のトップに上り詰めるまでの物語です。マイケル・ジョーダンが高校でチームから外された経験を経て、NBAに入り、世界一のプレイヤーとなるという、アメリカ人が心酔するサクセスストーリーが描かれています。

NIKEとジョーダンの運命的な出会い
この映画は、NIKEのバスケットボールシューズ部門が低迷する中、マイケル・ジョーダンという新星に賭ける決断を下すプロセスを描いています。NIKEの担当者、ソニー・ヴァッカロは、ジョーダンが持つ潜在能力に目をつけ、どんな手を使ってでも彼を自社のシューズを履かせることを決意します。ヴァッカロの情熱と執念深さが、この物語の中心にあります。

映画の中で描かれるシーンの一つに、ヴァッカロがジョーダンの家族を訪れる場面があります。彼は、ジョーダンの母親デルリスに直接会い、彼の将来について真剣に話し合います。この場面は、家族の絆と信頼がいかに重要であるかを強調しています。デルリスは、息子の将来を見据えた現実的なアドバイスを与え、ヴァッカロにとっても重要な支えとなります。

アメリカンドリームの象徴
NIKEの担当者がマイケル・ジョーダンを口説くためにリスクを承知で挑戦し、成功を収めるというこの映画は、アメリカンドリームの象徴とも言える内容です。多くの映画が「こう生きるといい」というメッセージを伝えようとしていますが、『AIR』はその中でも特に成功している映画だと感じました。それは、アメリカンドリームの真実を鋭く抉り出しているからです。孤独や荒野でフロンティアを夢見る姿勢が真に提示されています。

成功と孤独
AIR』は、成功の裏に潜む孤独やプレッシャーについても描いています。映画の中で、ジョーダンが契約を決断する前に抱える葛藤が詳細に描かれています。彼は若干21歳の若者であり、膨大な期待と重圧がのしかかっています。ヴァッカロはジョーダンに対して、「靴や契約金なんて重要じゃない。いくら稼いでも不朽の名声は買えない」と語りかけ、彼の心を揺さぶります。

このシーンは、成功を追求することの意味とその代償を深く考えさせられる瞬間です。アメリカンドリームは誰もが手に入れられるものではなく、そこには大きな犠牲が伴います。ジョーダンの決断は、ただの一瞬の栄光ではなく、彼の人生そのものを変える重要な選択でした。

フロンティアスピリットの体現
映画のクライマックスは、主人公であるNIKEの担当者が、マイケル・ジョーダンに直接アプローチする場面です。実際には、ジョーダンに履いてもらう靴、AIRジョーダンを売り込むためのプロモーションビデオだったのですが、途中でそれを打ち切り、主人公がジョーダンに話しかけます。

「靴や契約金なんて重要じゃない。いくら稼いでも不朽の名声は買えない。君の目を見て、未来を話そう。高校時代はメンバーを外されたが、NBAへの夢を叶えチャンピオンになる。アメリカ人が大好きな物語だ。人々は君を祭り上げるに違いない。偉大でかつて無いものを愛するから。君はありもしない存在になり世界を変える。だが人々は君を絶頂まで持ち上げて、一気に引きずり下ろす。それが世の常だ。虚像をまとえばそれを続ける努力が要る。毎日休みなくだ。そういうことが何度も繰り返されている。」

「真実を話そう。君は攻撃され裏切られ暴露され恥をかく。それでも生き残る。大勢が高みに登り、下る時に破滅する。なぜならそこには真の孤独があるから。さあ、君はどうする?苦難を乗り越える意思を呼び起こせるか? 君は何者だ?それが君の人生を決める質問だ。既に答えを知っているだろう。だからここにいる。靴はただの靴だ。だが誰かが履いた時意味が生まれる。人々はその偉大さに触れたがる。自分のためではなく人々のために履いてほしい。ここの誰もが命が尽きれば忘れ去られる。でも君だけは永遠に記憶に留まる。不滅のものがあるからだ。マイケル・ジョーダン。君の物語は人々を飛び立たせる。」

これがフロンティアスピリットだ!

まとめ
AIR』は、アメリカンドリームの真実とその裏にある孤独、そしてフロンティアスピリットを描いた映画です。マイケル・ジョーダンNIKEの成功物語は、アメリカの強さと可能性を象徴しています。この映画を通じて、私たちはアメリカンドリームの魅力と厳しさを再認識することができるでしょう。この映画は、単なる成功の物語ではなく、人々の心に永遠に刻まれる普遍的なメッセージを伝えています。

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