婚活でお見合いをしました。相手から「また会いたい」と言われ、嬉しくて浮き足立ちながら新宿駅西口の小田急百貨店沿いの道を歩いていました。途中、目に入ったのはRolexの腕時計の広告。以前は、スマホで時間を確認すれば十分だと考えていましたが、婚活で女性と会うと、この時計が一種のステータスシンボルになることに気づきました。大企業に就職し、良いものを着て、持ち、住み、食べる姿に女性は安心するものです。Rolexよ、羨ましいぞ!
道を進むと、政治家の山本太郎がマイク一つで演説をしている場面に遭遇しました。彼の演説には多くの人が集まり、熱気に包まれていました。「みなさんの生活が本当に楽になっていますか?」と山本が問いかけると、「全然良くなってねぇよ!」と大声で応える人もいました。
そのまま小田急百貨店に沿って道を直進。思い出横丁を右手に進んで、交差点を渡り、右に進むと、昔、ダンボールにくるまって寝ているホームレスがたむろしていたトンネルに入ります。今では、ダンボールをくり抜いたアートがガラス越しに見られ、まるで死んだホームレスを弔うようでした。
歌舞伎町の有名なアーチを通り、一人焼肉のお店に入ろうとしましたが、客席がいっぱいだったため、席が空き次第連絡をもらうことに。隣には毎日マグロの解体ショーを行う店もあります。
スマホで一人焼肉が可能な他のお店を探し、新宿一丁目の和牛専門店で食べることにしました。食べ終えて、臭い消しのスプレーを吹きかけてくれた中国人の専門学校生の店員に「頑張ってね」と声をかけました。外は霧雨で、傘がありませんでした。
新宿駅東口前で、年齢差関係無しの男女が義援金を求めて合唱していました。振り出した雨と力の無い声が、ジメジメした陰気な雰囲気を醸し出していました。キリスト教系の宗教グループらしく、きっと異端なのでしょう。日本人によるキリスト教というのは、色々なものを勝手に混ぜていないかなぁという印象を、ハモらない歌唱に感じました。
※過去の記事を読みやすく、ためになるようにリライトしたものです。