就職氷河期世代に生まれて、就職した者は、バブルに大量入社した上の世代が多く、頑張ってもなかなか出世しにくいものがある。バブル入社組は、売り手市場であったから、ロストジェネレーションの就職氷河期世代に比べて、能力が低い傾向がある。そのため、出世の妨げになり、ただ多くいるだけのバブル入社組のことを内心馬鹿にする。バブル入社組は、ロスジェネ世代の態度に苛立ちを覚える。
これでは生産性が上がらないのも無理はない。スーパーに勤めているが、バブル崩壊後に、伸びてきた企業は、その影響を受けていない場合が多いのは納得である。新卒である企業に就職して、思い描く、サラリーマンライフがあると思う。しかし、ロスジェネ世代は、いくら頑張っても、出世が3年、5年、10年と遅れてしまうものだ。そうこうしているうちに、チーフや副店長クラスなら、もっと若い連中にやらせたらいいのにという会社からの目を感じ、ひねくれることも少なくない。
ロスジェネ世代は、仕事をめぐっての競争率が高く、本来、この会社にいないぐらい優秀な人が、入社してきていることがある。そして、会社のニーズに合っていたり、上司からのひきがあったりして、上に世代の厚い層を押しのけてまで、出世する人が数人は出てくるものだ。それと比較して、まだ現場で魚を切っていたり、肉を陳列していたり、コロッケを揚げていたり、レジ打ちをしていたりするからといって悲観してはいけないのだ。
ただこのジェネレーションギャップが強く出てしまう会社は、悪いシナジーが形成され、生産性が上がらない。事業の成果が頭打ちになってしまうものだ。解消をする方法は何があるのかといっても、大胆なリストラを敢行する会社もあったが、ほとんどうまくいっていない。そのために、社内で対策部を置いて、頑張ってみたけれど、なかなかうまく回らないというのが実情である。
安倍首相も、この問題に取り組んでみたけれど、憲法で保障された信教の自由という宗教の問題と、このロストジェネレーションの問題は、手の出しようがなく、対策をしている体裁をとっているだけであった。この2つの問題から連想できることはないだろうか? そう、あの山上徹也容疑者である。この覆い隠された、臭いものに蓋をしたところから、この暗闇から、飛んできた銃弾が安部晋三を打ち抜いたのである。
彼だって、そもそも犯罪者に身を落とすタイプではない。自作の拳銃が部屋からいくつも出てきて、中には、連射式のピストルをつくっていたという話だ。また、人気のない山林で、何度も射撃の練習を重ねて、失敗のないように訓練をしていた。どこを目印に打つと、間違いなく相手にヒットさせることができるかを、確信をもてるまで試行錯誤を繰り返したそうだ。頭で思い描いてシュミレーションして、実際に結果を出すということ。
元々は、統一教会の幹部を、射殺することを予定していたが、コロナ禍で難しくなり、また、対立派閥が活気づくだけであるから、望んだ成果は得られない。安部首相を撃ち殺せば、政治権力と統一教会の癒着を解消し、教会の衰退を促すことになるのではという方向に、シフトしていった。このロジックは、実に優秀である。彼に一発の弾丸が、国家権力までも動かし、安部派解体の機運になり、カルト教団の信者の2世を救済する法律までできたのだから、かなり優秀な知性をお持ちの方である。
彼は、私が高校時代野球をしていて、その甲子園で、応援団長をしていた。それだけ優秀な人がロスジェネ世代では、犯罪者にならざるをえないほどの状況である。京都アニメーションも、秋葉原殺傷事件もそうであり、私は、80・50の問題もあるのだから、これから、もっと凶悪犯罪が起こるだろうと思える。どうすればいいのか? と考えたところで、対策の手を打てないのが現実である。
誰がいけないのか? 誰も悪くない。バブルの時期にバブルだと指摘した経済学者はいなかったし、それを想定していた会社は1社もなかった。バブル景気真っ只中の日本は、バブルをバブルだと思っていなかったのである。金魚鉢にいる金魚は、金魚鉢にいるとは思っていないように、その時代の水質は、後の世代にならなければ、誰もが正確にはわからないのだろう。歴史は、枝葉のごとく、どう進むかを誰も正確に予測できることはないのである。
出世の話になったけれど、スーパーの業界で出世するには、どうすればいいのだろう。従業員数が、これだけ多い業界であるから、そして、小学校のように、何もスクリーミングされずに入ってくる人達をいかにマネジメントできるか? 当たり前のことを、いかに当たり前にできるかという力が求められる。そのため、年功序列制から、大きくそれることはできない。それに沿って、人事を基本進めていくことになる。しかし、また逆も考えられるだろう。玉石混交としている人材をつかってとあるけれど、当たりはずれが大きく、誰もが一度や二度は、考えられないぐらい人事的危機的状況に立たされるのは、想像にかたくない。
そのとき、チーフ(主任)なら、サブチーフが、凄く支えてくれた、店長なら、副店長やチーフが支えてくれたということがあると、出世したあかつきには、部下を上にひきあげようという動きが生じる。これが、ワープといわれる出世となり、軍隊でいう3階級昇進というほまれにつながるのである。それ以外は、上の椅子が空いた際に、取り合うというしかないほどのジレンマを経験することになる。
ダーウィンの進化論では、強いものより、環境に適応した者が、生き残るように、環境を考えて、自分ができることをしていくしかないだろう。宿命の残りかすが意思だとしたら、その意思をなげくだけでなく、前向きに歩んでいくしかないのだから……。私も、1個の人間に過ぎないのだから、思い上がらずに、#今日の積み上げを、ここにアップしていこうと思う。ここまで読んでいただいた方、貴重な時間をありがとうございました。何かご恩返しができたら嬉しいです!