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山上徹也容疑者の問題の根は深く、今後の社会の在り方への警鐘だ!

山上徹也容疑者の生い立ちがわかってきた。奈良県の県立高校で1番偏差値の高い郡山高校に進学し、在校中は、応援団に所属していた。私と同じ、松坂世代である。松坂大輔率いる横浜高校と、甲子園の準々決勝でぶつかり、スタンドで山上容疑者は応援団の一員として学ランを着て応援していた。同志社大学に進学するも、父親が経営する会社が、バブル崩壊後に倒産し、亡くなった後に、母親は、自宅を売却したお金を統一教会に全額寄付した。それにより、山上容疑者は、大学の中退を余儀なくされ、親子の絆も永遠に失ってしまったのだ。
その後、海上自衛隊に入隊し、3年で除隊した後、宅地検定やファイナンシャルプランナーの資格をとり、社会復帰を試みたが、転職・退職の繰り返しにより、派遣労働者になり、定職を得られずにいた。安倍晋三が首相を退いてから、統一教会の宣伝にVTRで参加しているのを目にし、日本で最も信頼されているような人が、家庭を破壊した統一教会を斡旋しているのだと、一方的に憎しみの感情を抱き、7月8日の射殺事件につながるということだ。
この統一教会安倍晋三が関係しているということは、事件の導火線に火がついたことに過ぎないと思う。
決して犯人を擁護しているわけでもなく、100%許されることもなく、すぐに死刑にしてくれないかと思っているほどだが、ことは、そんなに個人対個人で考えるほど浅い問題ではない。
私と彼は同級生であり、バブル崩壊後の10年に就職活動をしなければならなかったことから、生涯未婚率、生涯獲得賃金は戦後最低と言われているロストジェネレーション世代(ロスジェネ世代)である。就職氷河期世代という名でマスコミには取り上げられることが多い。その救済策として、政府が職業を斡旋するように各企業に推し進めているけれど、ほとんど効果はなく、キチンとした職歴もないまま40代を迎えた人よりも、20代の人を雇いたいというのが本音であろう。世代間格差の問題を見て見ぬふりをしてきた社会、バブル景気に浮かれ騒いでいて、その崩壊をつゆにも信じずに浮かれてきた親達の世代、当時の政治のミスが、我々の世代を貧しくしているのは事実であるのだ。
もう一度、述べておくが、犯人を擁護しているのではない。もっと、根底には深い問題がある。
日本では信教の自由が憲法で保障されているため、宗教法人の認可を受ければ、尊師の髪の毛を守り神として1万円、小便を聖水として10万円で販売しても、警察に無条件では捕まらない。私が同じことをメルカリでやろうものなら、迷惑防止条例によりすぐ捕まるだろう。オーム真理教以来、宗教法人による高額のお布施を要求されたなどという詐欺まがいの事件が絶えないというのも、日本社会の確固たる問題なのに、見て見ぬふりをしているともいえる。
犯人の異常性にかこつけて、トカゲの尻尾切りのように、臭いものに蓋を被せているのではいけない。ロスジェネ世代は、日本中に1700万人もいるのだ。そのうち60万人がひきこもりで、全く仕事をしていない。40・70の問題が、今後50・80の問題になり、両親を亡くした時、親の年金を当てに生活していた息子は、果たしてどういう行動に出るのか?
正規の職につけず、派遣暮らしをしていた連中が、働くのをやめて、山上容疑者のように無職になり、社会に一方的に恨みを募らせていった場合、どうなるのか? その予備軍を少しでも減らしていく対策が、早急に求められる。働き盛りの年代になったロスジェネ世代が、世代間格差の中で、不遇な時を過ごす者が多いというのは、実は、政治の第一に掲げる問題なのである。これに蓋を被せること、見て見ぬふりをすること、見殺しにすることは、あってはならないのだ。
コメントを見ても、元首相への追悼のコメントと犯人への憎しみのコメント、私はそのすべてに同意するけれど、その根底にある問題に目をそらしているような気もしてならない。まったく、今回の事件と我々は別ものだという証明をしようとするコメントの数々だとしたら、さらなる事件を起こす2発の号砲のようにも聞こえてくる。
誰も山上容疑者も見ていなかった。見向きもしなかった。1発撃っても、彼の姿には気づかないようだった。やはり、気づかなければいけなかったのだ。本当に、この問題に目をそらしてはいけない。もっと深くにわだかまっている社会問題に目を向けよう。

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カテゴリ
阪神タイガース・プロ野球・スポーツ