1.熊野三社、瀞峡を巡った後、高速道路を利用して、2時間半かけて、伊勢まで戻ってきた。伊勢神宮の鳥居の前で雨が降りだした。傘を近くのお店で買い、有名な宇治橋を渡った。
2.宇治橋を渡り右手の光景である。この道を真っ直ぐ進んで突き当たりを左に行くと、正宮に参拝できる。突然の雨に、カップルの若い男女は、木陰に身を寄せて、雨宿りをしている。それでも雨をしばらく浴びたため、身体の起伏がハッキリしていて色気を放っていた。
3、木の幹が太くて丸みを帯びている。神域の木々を大切にお守りしてきた姿であろう。何世代も昔から、大事にしてきたものなのであり、その愛に触れたような気がしてほっこりした。
4、ついに正宮の前にきた。この階段を昇っていく天皇の姿がテレビの一コマで必ず取り上げられる。階段から写真撮影はNGということだ。鳥居のところにいる警備員が目を光らせている。
5、鳥居をくぐると、いたって粗末な茅葺き屋根と、少年自然の家の林間学校で訪れるような、昔ながらの家といった風情だ。20年に一度の式年遷宮があるから、社そのものは、どれも綺麗である。
三島由紀夫の言葉です。
「持統帝以来59回にわたる二十年毎の式年造営は、いつも新たに建てられた伊勢神宮がオリジナルなのであって、オリジナルはその時点においてコピーにオリジナルの生命を託して滅びてゆき、コピー自体がオリジナルになるのである。」
6、木々の幹がどれも丸みを帯びて美しく、神秘的ですらある。多くを訪れる皆の目によって磨かれてきたようで、人の魂が宿っているかにも思える。
7、神苑の外れの橋を渡ったところに風日祈宮(かざひのみのみや)がある。風の神をまつぐ別宮である。鎌倉時代の元寇の時、神風を吹かせて日本を守った神ということだ。
こちらも粗末な掘っ立て小屋のようで、牛や馬を飼っていてもおかしくない風情であるが、昔からの伝統を引き継ぐということ、この形体を祈ってきた日本人の歴史に思いをはせる。
8、風日祈宮の参拝を終える。鳥居からみて左方に小さな小屋がある。そこに警備員がテロ対策なのか、真剣な表情で参拝客の一挙手一投足を監視している。韓国との不仲が続いているから、テロの可能性があるのだろうかと考える。
9、おはらい町を歩いてみる。職場の方へのお土産のまんじゅうや煎餅を買うように店を回ってみた。喜久屋は先ほど傘を買ったところ。
10、おかげ横丁の入口らしい。皆が想像するような江戸時代という町並みに合わせて造られたレトロティックな郷愁を誘う。画面右スレスレの女性も傘を持たずに雷雨にやられて、身体の起伏がエロティックな趣を呈している。
11、まるごと果実を買ってみた。中にある種をくりぬき、専用のミキサーでかき混ぜ、ストローをさして飲んでみるというもの。飲む量はほとんどないけど、観光気分に浸れるということでこれだけ売れるものだ。この果実を持つだけで、なぜか嬉しいオレンジの果実というものだ。