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ポケモンの映画を観ることになるとは考えてもいなかった。婚活で10も年下の女性とやりとりをすることになったから、有頂天になり、相手の趣向に合わせようとしたため、1998円公開の映画、ポケモン「ミュウツーの逆襲」を観ることになった。
夜、メールを入れるとすぐ返事がきたので、調子にのってメールを入れすぎたのがいけなかったのか、急に返事がこなくなった。相手の仕事が忙しいというのもわかる。けれども、婚活において、うまくことが運んでいた相手と音信不通になるというのはよくあることだ。
人間がつくり出したミュウツーの力が強大化して、人間そのものを支配しようとするくだりは、昨今、AI、クローン人間、原発、核兵器等の科学技術への警鐘でもあるようで作品に深みを与えている。
ミュウとミュウのコピーのミュウツーが終わらぬ闘いを続けているところにサトシが突っ込んで石になる。自らのコピーと闘っていたポケモン達が一斉に涙を流し、その涙はサトシに河となって流れていく。冒頭で、亡き娘をよみがえらせようとして失敗したクローン娘アイの「哀しくて涙を流すのは人間だけなのよ」という言葉が木霊して聞こえてくるようであった。
鉄腕アトムの時代は、技術の発展が人類に平和をもたらすと楽観していたところがあるけれど、この作品では、ミュウツーが行く末の暗黒面をよく表しているようだ。
「ポケモンがとにかく可愛いですね。ピカチュウのご飯の食べ方は愛着が持てました」
彼女にこのぐらいのメールを送れば良かったのだろう。私はこのほとんどの内容を網羅してメールしたのだった。