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ロストジェネレーションとアベノミクス

 4年前に、より大きい会社に転職した私は、現在、スーパーマーケットの鮮魚部で働いている。今年の新入社員が4人ほど研修で同じ店にきて、全部門を順繰りに回っていく。売場で売り込みをさせたり、作業場でしらすや鮭の切身をつめさせたりして、鮮魚の仕事に触れてもらおうということだ。

 バブル経済崩壊後に就職活動をせざるを得ないロストジェネレーションと言われた世代のど真ん中に当たる私の就職先は、ブラック企業だった。当時、入社式を終えたらすぐ、各部門に有無をいわせず連れていかれ、翌日から牛馬のごとくこき使われた私としては、この会社の新入社員は、随分と恵まれて大事にされているなという印象だ。

 また、私の頃と比べると、彼らは全然大人びているように見える。私の親達はバブル景気を経験していて、お金を持っている分、子供達に好きなことをさせてあげられたところがある。彼らの親世代は、お金のやりくりに苦労していて、その子供達は無理して大学に行ったために奨学金破産を招いているという実態をたびたびクローズアップされている。

 定時制高校卒の男が一人いたけど、彼の家は大変だったのだろう。私がその話をしていると、彼は前を向いて一人知らんぷりしているではないか。

 松坂世代の私は38歳、戦後、最も就職できない、結婚できないとsれた世代だ。

 統計的に、子供時代は好きなことができたけど、社会人になる頃から苦難が待っている世代、子供時代は、お金によって制限されることを目の当たりにしてきて、思いに沈むことがあったけれど、社会人になってからは、段々と自分の裁量で人生設計を組み立てられる世代、ナポレオンの言葉にある通り、「その人の才能と希望に適った仕事のある状態が幸せなら、努力した分だけ、それに応じた仕事がある社会であるなら、幸せな世代とは言えないかな? エネルギーを保ちながら無為な状態が不幸であるとも言えるだろう。今、君達はチャンスなんだよ」

 先輩面して講釈をたれたくなるものだ。丸い目をして、肌艶のいい女性が、チャンスねと小馬鹿にしたような声で構おうとしない。どうして綺麗な女性は、こう曲がってとりたくなるのだろう。男性に言い寄られることが多いから、相手の下心を直観するのかもしれない。

 魚の目を見るのが苦手だという女性、肝っ玉が座ったようにふっくらしていて、学生時代、無遅刻無欠勤だったことを自己紹介に書いている女性、定時制高校卒業の大人びた高卒ルーキーの男性、美しい小猫のように可愛い、ちょっと自惚れがありそうな女性、この4人の配属先が今日決まった。

二人は希望通り、高卒ルーキーの男と、トマトが好きだから青果という世の中可愛ければなんとかなるという舐めた曲解女は違う部門であった。発表の後、店に彼らは来たが、曲解女は、実は純真で、目を前に向けたまま、言葉を発せられないほどであった。青果よりベーカリーの方が、彼女の可愛いルックスが活きるだろう。才能と希望をマッチさせるようになるのは、もっと年をとってからなのだ。

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カテゴリ
阪神タイガース・プロ野球・スポーツ