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『キャッツ』結婚に性欲はどれだけ必要?

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(帰りはいっぱいで狭い通路をゆっくり歩くことになる。)

 長らくメールでやりとりしていた女性と初顔合わせでキャッツに行くことになった。最初は乗り気でなかったメール交際も、半月ほど毎日続けることになった。そのために要した時間を無駄にしたくない意識が働いて、相手となんとか付き合いに発展させたい願いが芽生えるものだ。

 喫茶店の前で待ち合わせたら、思った通り色気の薄い人がきた。全然気兼ねなく普通に話せる感じである。変に緊張することなく、キャッツ劇場まで連れていった。

 目黒、横浜のキャッツ劇場で観劇したことはあるが、大井町では始めてである。ずっと同じだと観客動員が頭打ちにでもなるのだろうか?

チケット流通センターで購入したとあって入場できるか不安であった。待ち合わせの時刻1時間前の午前11時に大井町に着き、キャッツ劇場への道のりの確認する際、誰もいないスポーツエンターテイメント施設内を散歩したが、12時40分になると、幾人かがロッククライミングに挑戦している姿が見えた。

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(オリンピック需要を見込んでかロッククライミングをやる人意外と多し)

f:id:nyoraikun:20190613154017p:imagef:id:nyoraikun:20190613154036j:image(波が出てサーフィンの練習ができるらしい)f:id:nyoraikun:20190613154050j:image(バッティングセンターで久し振りに打ちたいけど、汗臭くなったらマズイからやめよう💦)

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(コンピューターで各場面を精密に管理しているのだろう。照明が違ったりマイクが入らなくなったりしたら記事で散々叩かれるぐらい大変だろうな)

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「すべてが大きく作られていますね?」

「猫の目に合わせているんでしょう」

 と下を向いて、暗い様子であった。婚活疲れの典型的な雰囲気である。何度も出会いと別れを繰り返していると、誰だっていびつになってくる。まして彼女はツヴァイ歴3年以上というのだから……

 婚活では、容姿・性格・健康度・能力・学歴・年収・社会的地位・肉親・結婚後の生活形態などあらゆる角度からの「全方位的評価」がされるため、断られると「全方位」から否定されたような気持ちになることで、疲労が蓄積してくるというようなことを、『婚活疲労症候群』という本に書いてあった。

 福祉施設には年に一度プレゼン大会があって、各支部から入居者に対する取り組みを発表するそうだ。認知症の頑固でスタッフを困らせていた入居者が3ヶ月かかって風呂に入るようになってくれた過程をプレゼンしたところ銅賞の劇団四季のチケットを受賞して、『クレイジーフォーユー』を観に行ったことがあったそうだ。夜勤明けで眠くて、ほとんど寝てしまってもったいなかったということを、ぼそりと呟いていた。 金賞に輝いたのは、障害者施設の子供達と地域との触れあいの取り組みをプレゼンした支部であったということだが、営利団体である以上は、会社の収益やイメージアップに貢献したチームを賞賛することになるのは否めない。

 キャッツは、それぞれの猫のキャラクターが2時間弱の舞台鑑賞ではっきりとわかるし、どれも魅力的で、人間なのか猫なのかわからない感覚になるほど、それぞれの動きが洗練されている。猫の世界に誘うミュージカルであり、エンターテイメントで片付けられるものではなく、舞台芸術の最高峰にある作品であるとしたい。発展途上国でこの内容ある作品を上演するのは無理であろう。日本の文化、経済、教養体系の習熟があってこそなしえるもので、日本の誇りである舞台作品である。

 トリを飾るのは、今まで愉快に舞台上を踊り歌っていた花のある役者達でなく、ぼろぼろの服を着て、皆に忌み嫌われる娼婦猫が歌う『メモリー』というのがとてもいい。皆が静まり返る中で、美しい歌声一つで観衆を魅了するのだ。

 帰りに夕食のため居酒屋に入り、彼女は、馬刺し、揚げ出し豆腐、チャーハンを、私はまぐろ・トロサーモンの刺身、トマト、ご飯を頼んだ。どれも量が多かった。生ビールは大ジョッキで出てきて、飲み干すと酔っ払ってしまった。彼女は普通に飲んで平気そうだった。

 性格はこれ以上ないほどしっかりしていていい人であった。しかし、女性はやはり意地悪で嫌なものであるという固定観念が消えない。性欲によって一時見えなくなるけど、醒めた頃には、何でこんな人と一緒にいるんだろうと後悔することが大体なのだ。彼女は無理して、従順な表現でそれを隠す術を身につけているのだろうと考えると、素顔が隠されているようで、私もどこか口ごもってしまうところがあった。

 男女の間を取り持つのに、性格の一致と同じぐらいセックス(性欲)は大切なのだろうか? 考えるだけで悲しくなる。

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カテゴリ
阪神タイガース・プロ野球・スポーツ