40歳を迎え、結婚を諦めると、ふと自分の生きる意味がわからなくなることがあります。「本当に価値があるものは何か?」と自問しても、あまり人が好きではない私にとっては、他人に対する関心は薄く、自分以外のことはどうでもいいという感情が湧きます。そんな中でも、私が本当にやりたいことは何かを考えると、やはり「人間について知りたい」「自分について知りたい」という思いに行きつきます。
私が好きな作家、安部公房や三島由紀夫の著作は、そんな私の期待に応えてくれる作品ばかりです。この二人の作品は、これからももっと深く読んでいきたいと思います。
両親との青梅旅行と道中の出来事
最近、85歳の父と75歳の母が体の不調を訴えることが増え、青梅のかんぽの宿に泊まることになりました。道中、あきる野市菅生の交差点で、6台のパトカーが停まり、横転したワゴン車が目に入りました。反対車線は渋滞していて、事故に巻き込まれた車両の一部は逃げた可能性もあります。まるでドラマのワンシーンのようでした。
青梅に向かう途中で訪れた愛宕神社は、三島由紀夫が「楯の会」創設時に訪れた場所。神社の石段に座りながら、桜の花びらが舞う風景に心が和みました。ふと見上げると、姉妹らしき二人が「大変だぁ」と息を切らしながら登ってきて、つい笑ってしまいました。
その姉妹は、トイプードルを肩に担いでいて、その姿が微笑ましく、私も自然と優しい気持ちに。御朱印を集めるのが趣味らしく、石段の上から「御朱印ありますか?」と尋ねられましたが、ないと伝えると少し残念そうな顔をしていました。こういう些細なやり取りにさえ、日常の温かさを感じます。
犬に水をあげている姿も微笑ましく、トイプードルがコップで水を飲む光景はまさに癒しでした。彼女たちも「可愛いね」と何度も声に出し、そんな姿に私も心が温まりました。
未来への不安と婚活のリベンジ
これからの10年を考えると、心に浮かぶのは「苦難」という言葉ばかりです。ぼんやりとした不安が漂い、何かをしたいという強い意欲も湧きません。頭をよぎるのは「子孫を残さなければ」という本能的な欲求だけで、それが自分に課せられた使命のように思えてなりません。
ふと、「もう一度、婚活で手応えがあった二人にメールを送ってみようかな」という考えが浮かびました。返事が来るかはわからないけれど、もしかしたら、何かが動き出すかもしれない。そんな期待を胸に、再びメールを送る決心をしました。
神宮球場でのプロ野球開幕とコロナ禍の風景
その後、神宮球場でプロ野球開幕戦を観戦しました。阪神対ヤクルト戦で、スタンドは皆マスク姿。コロナ禍でもプレイボールの瞬間には、観客の熱気が溢れていました。球場の雰囲気は変わってしまったけれど、それでもやはり野球は特別な存在。心の中で「頑張れ!」と声援を送りながら、自分の未来にもエールを送りました。
結び
これからの人生、苦しいこともあるけれど、私にとって大切なのは人間について知ること、自分を知ることです。今まで諦めていたことにもう一度挑戦し、再び動き出すための一歩を踏み出してみようと思います。この記事を読んで、共感したり、新たな視点を見つけていただけたら幸いです。