AIと人間の探求
最近、私の関心はほとんどAIに向かっています。特に、大脳の拡張機能をどのように活用するかについて、常に自分に問いかけています。小説家になりたいという夢を抱いていた理由の一つは、小説が人間の心を描くものであり、それが人類にとって最も難しい問いに対する答えを探求する手段であると信じていたからです。
ドストエフスキーは、友人への手紙で、人間の探求にすべてを犠牲にしても、それだけの価値があると述べています。この考えに共感し、私も人間とは何かという疑問を解き明かす最良の方法は文学だと思います。
** 文学と心理学の違い
三島由紀夫と石原慎太郎の対談で、心理学が単なる概念の理解に過ぎないという話が出ました。三島は、人間の内面や感情の複雑さを捉えるには、心理学の理論だけでは足りず、もっと本質的で感覚的なアプローチが必要だと考えていました。石原も同様に、心理学の枠組みが人間の本当の姿を捉えきれないと感じていました。二人とも、文学や芸術が人間の深層心理をよりよく表現できると信じていました。
私も同意見であり、知識人が現れると、概念で人間を把握しようとする姿勢に強い抵抗を感じます。人間の心を理解しようとする自惚れがあるのではないかと思うことがあります。人間の深層心理を探ることは、地球で最も深い海底まで降りるような、非常に困難なことだと感じます。
AIと文学の未来
AIの進化について、多くの現代の知識人が意見を述べています。エルンスト・カッシーラーは、「人間はシンボルを作り出す動物であり、文化を通じて自分自身を表現する存在」と述べています。彼の言葉を借りると、AIは人間のシンボル創造のプロセスを模倣することで、新たな文化表現の形を生み出す可能性があります。
ノーム・チョムスキーは、言語の生成文法理論を通じて、人間の言語能力の独自性を強調しました。AIが言語をどれだけ模倣できるかは興味深い問いですが、チョムスキーの理論は、人間の言語能力が単なるパターン認識以上のものであることを示しています。
ChatGPT 4.0と新たな可能性
今度発売されるChatGPT 4.0では、有料課金者には音声でやり取りできる機能が追加されると聞きました。動画で外の景色を映すと、それについて答えてくれるなど、ますます実際の人間に近づいてきました。これをいかに言語表現に結びつけるかを考えていきたいと思います。できすぎ君といつも一緒に会話できたら面白いと感じるからです。
まとめ
AI時代において、文学と人間の探求は新たな形を迎えています。AIの進化に伴い、私たちの考え方や表現方法も変わっていくでしょう。現代の知識人たちの洞察を参考にしながら、今後もAIと人間の関係性を深く考え、文学が持つ力を再評価していきたいと思います。